アオフタバラン 2024/8/9
植物というのは展開した葉の上に茎が伸びて、さらに上に花をパッと咲く、と子供のころから基本のように考えている。例えばタンポポ、スミレ、シクラメン。そんな思い込みが強すぎるのか、分布・生育環境・形態など幅広い多様性があるといわれる ランでも、葉と茎と花がわかりやすいフタバランの仲間についつい気をひかれる。
昨年8月上旬、そんなフタバランの中でも住まいに近いところに自生するアオフタバランを見るため20年振りぐらいに出かけた。20年も経過すると同じ場所でもなかなか見つけられない。開花時期なので本来は花を目安に探すのだろうが、フタバランはそうはいかない。草丈は10㎝ほど、花はあたりの緑に溶けむ緑色、大きさは一輪が数㎜ほどと目立たない。青みがかったストライプ模様の2枚葉をあてに30分ほどうろつき、新たな株をやっと探すことができた。
フタバランの仲間には山地性の本種アオフタバランとヒメフタバラン、亜高山性のタカネフタバラン・コフタバラン・ミヤマフタバランがある。図鑑の写真を見る限りだが、次回は舌にふんわり感のあるタカネフタバランを訪ねてみたいと思っている。
トンボソウ 2024/8/9
和名は蜻蛉草の意。日本各地に分布し、山地の樹林下に生える。高さは15~30㎝。
前記のアオフタバランの観察に出かけた折、林道わきに咲く地味なランを見つけた。現場では区別ができず、とりあえず写真を丁寧に撮って帰宅してから同定することとした。しいて言えばトンボソウの仲間だろう? だった。
○○トンボソウはどれもトンボソウ属だろうと安易に思っていたのが、図鑑をひいてはみたもののよくわからない。そもそもトンボソウ自体を自信をもって判断したことがなかった。
トンボソウ・ヒロハノトンボソウはトンボ属なのだが、イヨトンボ・ミズトンボはミズトンボ属、タカネトンボ・コバノトンボソウはツレサギソウ属だという。しかもツレサギソウ属には地味さ加減がよく似たシロウマチドリやホソバノキソチドリなんて種類もあった。
結局、野生蘭に詳しい知り合いのY氏へこれまで分類保留にしていた写真とあわせてお願いすることにした。結果、今回の写真はトンボソウで間違いないようで、過去の写真からホソバノキソチドリ・オオヤマサギソウ・コバノトンボソウも同定いただいた。私にはあまりにも難解すぎるので、まずはわかった写真をもとに逆引き検索して、これらの仲間を楽しみながら覚えようと思ったのだった。
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