関東地方で早春の花の先駆けといえば、埼玉県小鹿野町堂上や栃木県栃木市星野のセツブンソウがまずあります。
このセツブンソウよりやや遅れて咲くのがセリバオウレンです。和名のオウレンは漢名の「黄連」を音読みしたもので、黄色味のある根に特徴があり生薬として知られています。
セリバオウレンはその和名通り、葉はセリの葉のように切れ込み、キクの葉に似た形のオウレンとは異なります。花は白い長細弁のがく片と、やや短い細めの花弁、そして雄しべなどからなり、遠目には白い花火を散らしたような姿です。そのセリバオウレンの開花見頃をねらって、栃木県日光市へ出かけました。
登山口の階段
左から男体山、大真名子山・小真名子山・帝釈山・女峰山・赤薙山
日光の山といっても2000m級の高山ではなく、市の入り口にある標高わずか443mの里山・城山で、群生地はその山裾にあります。訪ねるには、遠回りにはなりますが、反対側の駐車が安心な上板橋集落センターから山頂を目指すのが便利です。
登山口はやや急な階段からスタートで、ほどなく植林地を抜けると右側は霧降高原から女峰山、男体山の稜線を望む景色へと変わります。もともと中世の山城・板橋城跡だった山頂でひとやすみしたあと、麓の下板橋方面へ向かいます。この時期、ほかの花はまだほとんど咲いていないので、ウラジロ・リョウメンシダ・ホラシノブなどのシダ類だけを楽しみながら下るといいでしょう。ほぼ下りきった杉林の林床が今回のセリバオウレンの群生地になります。
ウラジロ
群生地は杉林
葉はオウレンより細かに切れ込み、セリの葉に似る。コセリバオウレンはさらに細かく切れ込む
天候によってはまだ肌寒い時期、春の花散歩の足慣らしをかねて出かけてはいかがでしょう。
●セリバオウレンのほかに観察した、おもなシダ
ウラジロ・リョウメンシダ・ジュウモンジシダ・ヤブソテツ・ツルデンダ・オオバノイノモトソウ・イノデ・オクマワラビ・シシガシラ・ホラシノブ・ノキシノブなど
記・はしば



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