栃木県那珂川町大山田
例年3月ともなると新聞、テレビ、ネットなどで日本各地に自生するフクジュソウ開花状況が流れ始めます。一般にフクジュソウの名前で一口にいわれますが、実は、日本には4種があるとされます。北海道から九州まで広く分布する基本的なフクジュソウ、東北から九州のミチノクフクジュソウ。さらに分布域が狭いキタミフクジュソウ(北海道道東から道北)、シコクフクジュソウ(四国山地と九州など)です。これらを見分けるには、花のもっとも外側の紫を帯びたがく片がポイントになります。例えばフクジュソウではがく片の長さが花びらと同じですが、ミチノクフクジュソウは半分ほどです。
今回は、栃木県那珂川町大山田と仙台市青葉区熊ヶ根の2か所の、地元ではよく知られる自生地を訪ねました。
ミチノクフクジュソウのがく片の長さは内側の花弁より短い
開花情報の早い那珂川町を訪ねた3月9日。自生地は個人の広い庭のような私有地で、開花シーズンのみご厚意で公開されているとのことでした。この日は、一輪目が開花してちょうど見頃をむかえたばかりの様子でした。分かれた茎の先には、その花を追いかけるようにつぼみも多く見られます。目的のがく片を花裏から見ると、わずかに短く見え、ミチノクフクジュソウかもしれません。本当にミチノクなら茎は中空のはずで、フクジュソウなら詰まっているという区別点も確認したところでしたが、ご厚意での公開自生地ということで…残念。
仙台市熊ヶ根の自生地
約2週間後の22日に訪ねたのは仙台市熊ヶ根。情報の自生地は国道48号線からも確認できる距離でしたが、あたりは数か月後には水田になるよう環境で、畔を歩くことにもなり、周囲への配慮も必要な雰囲気です。民家脇の私道?を進むと斜面がわずかに黄色みを帯びている様子がわかりました。近づくと、この辺りは暖冬だったのか予想以上に開花は進んでいます。なかには実を結んでいる株もあります。さてがく片はというと花弁と同長。フクジュソウそのもののという姿です。
フクジュソウのがく片は花弁の長さと同じ
フクジュソウ自生地へ出かける目安になるかもしれないフキノトウ
国内のフクジュソウは1980年代まで長きにわたり1種とされていましたが、その後2001年までに4種に区別されました。分布の広い里山の植物には、フクジュソウのように実は違っていたという場合があるかもしれません。これまで当然のように区別していた種類をあなたも再度見直してみませんか。
記・はしば
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